男装プリンセス~続♡男装騎士~
「いや!カイ!カイに会わせて!お願い!」
「落ち着け!ずっと外されるわけじゃないだろうから。しばらくすれば、きっと戻されるはずだ」
ノアが落ち着かせるように私の肩を抱く。
でも、私は必死でそれから逃れようともがいた。
いや。
私の側にいるのは、カイがいいの。
ずっと、ずっと、カイじゃなきゃ嫌なの!
「お父さんに会いに行く」
「ミソラさま!」
ノアを突き飛ばして廊下に出ると王の執務室に向かった。
もしかしたら、カイもまだそこにいるかもしれない。
痛む足に構わず走り、ノックもそこそこに部屋に入った。
「お父さん!」
「・・・ミソラ。ノックをしなさい」
咎めるようにそう言うと、お父さんは手にしていた書類を机に置いた。