男装プリンセス~続♡男装騎士~
「どうして、カイを外したの!?」
「・・・そのことか。当然だろう?許可なく一国の姫を連れ出し、その上ケガを負わせたんだ」
お父さんは厳しい声でそう言った。
違うのに。
「それは、カイのせいじゃない!私が!私がわがままを言ったの!カイと二人で遊びたいって!それに、ケガだって、私が勝手に虫に驚いたからで!カイは悪くない!」
「成り行きがどうであれ、ミソラを連れ出すことに決めたのも、お前にケガを負わせる原因を作ったのも、カイだ」
「なんでそんな事言うの!?私が違うって言ってるのに!」
酷いよ、お父さん・・・。
私に話を聞いてくれもせずに、一方的にカイを責めるなんて。
カイはきっと私を庇って話すに決まってるのに。
「ミソラさま・・・」
開け放たれた扉の向こうに、追いかけてきたノアとイチが心痛な顔で私を見ていた。
私はペタン、とその場に座り込みポタポタと涙を落とす。
「カイを、お前につけたのは、失敗だったかもしれないな」
お父さんが、ポツリとそう呟いた。
「え・・・?」