男装プリンセス~続♡男装騎士~
Ⅲ
復活のお姫様
「カーイー!」
私は絵画の勉強中。
庭で、絵を描いている最中だ。
絵は専門の画家の先生が教えてくれることになっているので、その間カイは少し離れたところでこの様子を見ている。
そのカイに大きく手を振り作品を掲げてみせる。
「姫、まだ途中でしょう」
「はぁい!ここまで頑張ったから見てもらいたかったの!」
呆れ顔の先生。
カイは、遠くで困ったように笑っている。
カイの隣には今日はノアもいる。
ノアはちょうど休憩時間らしく暇つぶしに来ているみたい。
私は、前を向き筆を手に取ると、再び集中して絵を描いていく。
絵は嫌いじゃない。
堅苦しいことを言われるのは苦手だけど、自由に書けるときの絵は好きだ。
「絵を描いている時の姫は、とてもいい顔をしますね」
「・・・そう?」
「はい。とても楽しそうですよ」
先生がそう言って笑う。