男装プリンセス~続♡男装騎士~
視線の先
「なんでカイ・・・」
私たちは、どこかの小屋に連れてこられていた。
辺りは静かで、郊外まで連れてこられたらしい。
今は、男たちは出ていて小屋の中には私とカイだけ。
きっと外に見張りはいるはずだから、無闇なことはできない。
手足を縛られた状態で小屋の隅に座っていた。
「こんな事が起きないように、見守ってたんだよ」
「見守ってたって、ずっと!?」
「・・・ああ」
ウソ・・・。
知らなかった・・・。
今まで、私が変装してコソコソ出てきてたの、全部ばれてたってこと?
「知っててどうしていかせてたの?」
「レオさまが。ミソラさまには、必要なことだと」
「え?」
「年頃のミソラさまが、プリンセスという立場からではなく、一個人として、城下の様子をその目で見ることは、ミソラさまに必要なことだから、と」
お父さん・・・。
お父さんの気持ち、初めて知った。