なにわ大戦記

めんどくさいなー
話しかけないでおこう。

そう思っている僕の目の前で先生が廊下に声をかけた。

「おーい、入ってこーい」

「…」ガラリ

「「「「……!!!」」」」

全員が息を飲んだ。

緊張したように入ってきたその子は、
ものすごく美人だったのだ。

流した前髪はさらりとゆれ、ガチガチにセットしてる女子とは違う。
緊張からか、すこし伏せている目の周りをふちどるまつげはとても長く、
ぱっちりとした二重まぶたからのぞく瞳は大きい。
首の上までのショートカットは見るからにさらさらしていて、痛みがない。
薄くひきしまった唇、
ニキビの一つもない白い肌。

まさに完璧な美少女だった。
< 5 / 9 >

この作品をシェア

pagetop