ユメセカイ
1章

はじまりは突然に







木、木、木、木!



どこを見ても、木ばかり


一本だけ黄色い花が咲いている木もあるけれど


やはり木だらけ


ここは森だろうか


耳を澄ましても風が木の葉を揺らす音しかせず、人が少なくとも近くにはいない


あれ、てか私なんでこんな所にいるんだっけ?
此処に来るまでの経緯がどうしても思い出せない



「これから、どうしよう」



まわりに人がいないことをいい事に、独り言をブツブツ言いながら近くをうろちょろ


5分位そうしても、当然ながら何もないわけで。ここにずっと居ても仕方がないので、太陽を背にして歩くことにした。これに特に意味はないが、強いて言えば日焼けを気にしてかな。
白い肌だけは、私の自慢だしね




でこぼこな土の上を歩くのに慣れてないせいか、すぐに疲れてしまう


日頃の運動不足だな。
思わぬ所で転けないよう、足元見ながら歩いている


そこでようやく私は気づいた。

ていうかなんで今まで気づかなかったの



私、裸足なんですけど


足の裏を覗くと、やはり泥だらけ。
そして格好は、なんと白いロングワンピース。


なんちゅう格好で森歩いてんのよ、私
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