恋愛シーソー
入部
中学高校、共に女の園で過ごした。
同世代の異性なんて、登下校の電車に乗ってるくらいだった。
それを言い訳にするつもりはないけれど、19にもなって、恋人はおろか恋さえ、まともにしたことなんかない。
だからこそ、同級生より一年おくれでやって来たキャンパスライフに、胸躍らせていた。
まだ私にとっての恋愛は、きらきらした憧れのもので…
世間一般の甘酸っぱさなんて、微塵も知らなかった。