Uncontrolled(アンコントロールド)
決意を胸に一彰に連絡するも、タイムリーにやり取りすることは適わずその週は終わった。
朝倉には、思い出すだけで顔が沸騰してしまうくらいの痴態を見せてしまった事もあり、こちらから連絡する事を躊躇っていたのだが、彼は彼で星名の出方を見ているのか連絡はなかった。
先週の外泊の分だけ溜まった家事を片付けて向えた翌週。朝倉から誘いの連絡が入った時は、まるで憧れのアイドルにでも出くわした少女の様に興奮で胸をいっぱいにして、自分でも現金だと思ったくらい浮かれた一日を過ごした。今や、後ろめたさを感じる相手は一彰ではなく、朝倉に対してなのかもしれない。
金曜日の仕事帰り、星名は定時を10分過ぎたところで会社を後にする。朝倉と会う事が事前に分かっていた為、昨日までのうちにやるべき仕事は済ませておいたから退社はスムーズだ。指定された店に向う前に百貨店のフィッティングルームに立ち寄り、最終確認をする。
昨晩は、久しぶりに鏡の前で何着も洋服をとっかえひっかえして一人ファッションショーをした。
鏡に映るその顔は、口元に自然な笑みを纏っている。いつになく潤んだ瞳は、昂る気持ちを表している。
恋の始まりというのは、こうだったかもしれないと思い返す。
うきうきと高鳴る心臓は、まだ児童だった小学生時代の興奮して眠れない遠足前夜に近いような気もする。
でもあの頃は、例え日常の些細な事でも純粋に喜ぶ事ができた。吸収することがいっぱいあったから、変わり映えのない日々でも毎日が充実していた。
大人になった今は、自分からアクションを起こさなければ変化は訪れない。変わらない毎日を打破したくて、恋をする事に焦がれるようになるのかもしれない。
朝倉には、思い出すだけで顔が沸騰してしまうくらいの痴態を見せてしまった事もあり、こちらから連絡する事を躊躇っていたのだが、彼は彼で星名の出方を見ているのか連絡はなかった。
先週の外泊の分だけ溜まった家事を片付けて向えた翌週。朝倉から誘いの連絡が入った時は、まるで憧れのアイドルにでも出くわした少女の様に興奮で胸をいっぱいにして、自分でも現金だと思ったくらい浮かれた一日を過ごした。今や、後ろめたさを感じる相手は一彰ではなく、朝倉に対してなのかもしれない。
金曜日の仕事帰り、星名は定時を10分過ぎたところで会社を後にする。朝倉と会う事が事前に分かっていた為、昨日までのうちにやるべき仕事は済ませておいたから退社はスムーズだ。指定された店に向う前に百貨店のフィッティングルームに立ち寄り、最終確認をする。
昨晩は、久しぶりに鏡の前で何着も洋服をとっかえひっかえして一人ファッションショーをした。
鏡に映るその顔は、口元に自然な笑みを纏っている。いつになく潤んだ瞳は、昂る気持ちを表している。
恋の始まりというのは、こうだったかもしれないと思い返す。
うきうきと高鳴る心臓は、まだ児童だった小学生時代の興奮して眠れない遠足前夜に近いような気もする。
でもあの頃は、例え日常の些細な事でも純粋に喜ぶ事ができた。吸収することがいっぱいあったから、変わり映えのない日々でも毎日が充実していた。
大人になった今は、自分からアクションを起こさなければ変化は訪れない。変わらない毎日を打破したくて、恋をする事に焦がれるようになるのかもしれない。