腐女子姫と七人の王子様
壁ドンとか、袖くるとか分かんないし、相手の男子は弱そうだし。
自分でぶつかってった方が早そうとか考えちゃってだめだ。
変な趣味だとか言われても、私の個性なんだから仕方ない。
直す気なんて塵ほどもない。
ひたすら好きなことや興味のあることに向かって突き進んでいく。
好きなもんは好きなんだから、他人にどうこう言われる筋合いなんざない。
私はそんな人間なんだから。
「ねえ、阿弓!」
亜希乃が私を呼んだ。
「何?」
「ちょっとここ見て!星占いの一位のとこ!」
亜希乃が広げたのは、ピンクのキラキラした表紙が可愛らしい、十代女子向けの雑誌だった。
『超当たる!ララ=ヨゾノ=メサイアの星占い』
と書いてある。