どうしても‥‥君が好き
✽✽美奈サイド
私は、みかと一緒に
五十嵐君のバスケを見にいった時
五十嵐君の相手が、
うちの高校のバレーボール部の
加納桜子さんだと知った。
五十嵐君の高校に
うちのバレー部が、沢山きていて
騒いでいるその中で
五十嵐君が、桜子さんと親しげに
話していたから。
確かに、桜子さんは、
綺麗で、背も高くて、かっこいい
それに、誰からも好かれていて
バレーも、とても上手い。
中学の時から、選ばれた人で、
うちの高校にも、バレー特待で来た人だ。
健康体の彼女には、
五十嵐君じゃなくても
いいじゃないと‥‥
翌日から、桜子さんを見かけたら
わざと近づいては、文句をいったり
嫌な態度をとったりしていた。
でも、桜子さんは、
一度も言い返して来なかった。
ある日、みかから、
「美奈、五十嵐君の好きな人に、
なにか、意地悪してるんだって、
やめなよ。
私の事を思ってだと、わかるけど。」
と、言われた。
「桜子さんが、
五十嵐君に言いつけたの?」
と、言うと
「違うよ。
五十嵐君は、桜子さんの友人から聞いて、
私に言ってきたの。」
と、言った。