どうしても‥‥君が好き

何日かした夜に
美咲さんより、電話がかかった。

「桜子ちゃん、元気してる?
ごめんね、うちのバカな弟が。」

「いいえ、私が邪魔しただけですから。
私が、悪いんです。
美咲さんには、いつも優しくしてもらって
ありがとうございました。

美咲さんが、良ければ、
変わらずにいてくれませんか?
私、姉兄もいないから。」
と、言うと

「当たり前じゃない。
私にとって桜子ちゃんは、
可愛い妹だからね。」
と、言ってくれた。

「美咲さん、
私、明日から両親の家に
帰ります。
卒業式の当日だけ学校に
いくつもりです。
だけど誰にも言わないで下さい。

それと、まだ哲に会う力はないので、
みかさんを大切にしてください。
と、伝えてもらっていいですか。」
と、言った。


「言わないよ、誰にも。
本当にごめんね。

哲には、ちゃんと伝えるから
実家に帰って、ゆっくりしな。
電話は、するからね。
桜子ちゃんも、たまには電話してよ。」
と、美咲さんは言ってくれた。
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