先輩との恋
「っ、」

やばっ、そーいえば具合悪いんだった!

「ちょっ!」

ふらついて、倒れそうになったところを先輩が受け止めてくれた。

「っはぁ、せんぱ、すいませっ、」

「・・・ったく。ほら、横になりな。」

「ごめんなさい・・・」

「べつに。・・・前の、子だよね?」

「・・・はい。前回に続き、ご迷惑をかけてしまって・・・」

「別にいいって。・・・俺は、3年S組。榊永慈。君は?あ、しゃべれるかな?」

「・・・1、年S組のっはぁ」

「ごめん、話さなくていい。つらいでしょ。これ、頭にのっけな。」

そういってくれたのは冷たいタオル。

「・・・ありがと、ございます」

「ん。」

「・・・1年、S組の桜庭亜季、です。」

「・・・桜庭亜季?そっか。桜庭さんか。よろしく。」

「・・・はいっ!」

「じゃー、少し寝てな。ね?」

先輩は、どこかいっちゃうんですか?
いかないで、そばにいて。

・・・なんて、いえるわけない。

今はじめて名前を知ったような女に、そんなこと言われても困るよね。

「・・・はい。」
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