死神の愛情表現



ちらっと後ろを向く。
そこには涙をポロポロと流し崩れるシオンの姿。



俺はゆっくりとシオンに近より距離をつめる。


「シオ「知ってたんです…」」



グスッと鼻をすすりながら喋るシオンに黙って耳を傾ける俺とルー。




「ナオさん、、俺に会うときいつも物欲しそうな目をしていたんです…そして、必ずこう言うんです…」




『シオン、絶対私の夢を叶えてね』


「って、、だから、薄々は気付いてたんです…でも、あんまりにも残酷だ…」



まるで、自分を責めるような言い方、そして現実から目をそらしたいとでも言いたいような感情




「シオン、俺もそう思うんだ…この世の中は残酷すぎる…」



俺がこう言うとシオンは疑問に思ったような目で俺を見る。




「だから、後悔をしないで現実に向き合っていくって決めた…勿論…この仕事も…」



「レ、オさん、、」








< 45 / 187 >

この作品をシェア

pagetop