やさしい眩暈
「さて、初詣終了。あとはどうしましょうか」
ルイが微笑みを浮かべて私を見つめてくる。
「せっかく外に出てきたんだし、お茶でも飲もうか。寒いし」
そう答えると、ルイが「いいですね」と笑った。
でも、近くを回ってみると、営業している店は全然なかった。
「そっか、お正月だもんね」
「そうですよね」
「………どうする?」
ちょうど吹いてきた冷たい風に肩を震わせ腕をさすりながら訊ねると、ルイが「寒いですね」と言った。
「風邪ひいたらいけないし、今日は大人しく帰りますか」
「もしかして、気、つかってくれてる? 私なら大丈夫だよ。ルイの時間が大丈夫なら、せっかくだしどこか行こう」
正月とはいえ、もう少し大きな駅のあたりに行けば、営業している店もあるはずだった。
でも、ルイは首を横に振った。
「わざわざ出掛けるのも面倒だし。レイラさん明日から仕事でしょ、無理しちゃだめですよ」
私は少し考えて、「じゃあ」と口を開いた。
「うち、来る? たいしたものはないけど、お茶くらいなら出せるから」
ルイが微笑みを浮かべて私を見つめてくる。
「せっかく外に出てきたんだし、お茶でも飲もうか。寒いし」
そう答えると、ルイが「いいですね」と笑った。
でも、近くを回ってみると、営業している店は全然なかった。
「そっか、お正月だもんね」
「そうですよね」
「………どうする?」
ちょうど吹いてきた冷たい風に肩を震わせ腕をさすりながら訊ねると、ルイが「寒いですね」と言った。
「風邪ひいたらいけないし、今日は大人しく帰りますか」
「もしかして、気、つかってくれてる? 私なら大丈夫だよ。ルイの時間が大丈夫なら、せっかくだしどこか行こう」
正月とはいえ、もう少し大きな駅のあたりに行けば、営業している店もあるはずだった。
でも、ルイは首を横に振った。
「わざわざ出掛けるのも面倒だし。レイラさん明日から仕事でしょ、無理しちゃだめですよ」
私は少し考えて、「じゃあ」と口を開いた。
「うち、来る? たいしたものはないけど、お茶くらいなら出せるから」