RE









「ねえ千尋ちゃん。」
「何?」
「今日先輩いないんでしょ?」

ゆっくりと頷く。
情報網って怖い。

「一緒に食べよ~?」
「色々聞かせて!」
「う、うん。」

少し圧され気味で机に座る。
フリフリ感のある雰囲気。
怖いくらいの満面の笑顔。

どうして、こんなに変わったんだろう。
そんなに亮は、変わったんだろうか。



「変わってるよ!!」
「……へ?」

眉毛の上がった友達。
なんだろう、このリアクション。
引き気味の自分も微妙。

「凄く、雰囲気柔らかくなった?」
「そうそう、そんな感じ!」
「柔らかくなった、かぁ……。」

近くで見てたから分かんないの?
柔らかくなったなんて分からない。

でも、少し思う。
…………亮はいつだって優しかった。
そう、思うんだ。








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