闇桜〜銀色のキミに恋をした〜
人気のない夜の道を走りながら、胸をぎゅっと押さえる。
痛い、痛いよ……胸が、痛い…………
あたし、バカだ……
少し優しくされたくらいで心を許して、勝手に好意を抱いて。
信じれば、裏切られ、傷つく。
わかっていたはずなのに・・・
これは、罰だ。
あいつらへの復讐心を忘れ、甘えた罰。
あたしには復讐の道しかないのに、無理やりこじ開けて『幸せ』という道を歩もうとしてしまった。
でもそれは、許されないことで。
あと一歩踏み出せばというところで、引きずり戻されてしまう。
あたしは、『幸せ』になんかなれない…………