闇桜〜銀色のキミに恋をした〜
帰ってきたのは、諒真さんの家。
「奈緒」
腕を引かれて中に入ると、強く抱きしめられた。
「諒真さ……ん……?」
「奈緒……よかった、無事で…………」
その声は震えていて。
いつもの強い諒真さんじゃ、なかった。
「ごめんな、すぐ行けなくて……」
「……ううん。来てくれて、嬉しかった」
約束を守ってくれた、初めての人だから。
「奈緒、俺さ……」
「うん」
「奈緒のこと、すげー好き」
「……え?」
一瞬間を置いて、体が熱くなる。
「え?えぇ!? 」
「好き。超好き。すげー好き」
「な、何度も言わないで…………」
心臓がうるさく鳴り、体温が上昇する。