闇桜〜銀色のキミに恋をした〜
「もう無理。あいつらがお前に触ったとか許せねぇ」
「ちょ、苦し……」
力強く抱きしめられ、背中を叩く。
でも、力を緩めてはくれない。
「奈緒は俺のなのに。何で触らせんだよ……」
「ごめ、ん……なさい…………」
あたしだって、嫌だった。
知らない男にやられて、すごく嫌だった。
「あたしだって、諒真さんがいい……」
「……奈緒?」
「諒真さんのこと……大好きだから…………」
真っ赤になりながらそう言って見上げると、諒真さんはふわりと微笑んだ。
「知ってる」
「し、知ってるの!?」
「だって俺に惚れねぇわけねぇもん」
「はぁ!?自意識過剰……」
「うるせぇよ、少し黙ってろ」
諒真さんは笑いながらあたしの後頭部を掴んで引き寄せた。