闇桜〜銀色のキミに恋をした〜
▲振り出しに▲
「な、何なのよこれ・・・」
とある空き教室に隠れているあたしは、廊下を見て愕然とした。
「ぅおらぁっ!!!」
「ざけんなよオラァッ!!!」
たくさんの男が、殴り合い、蹴りあっている。
喧嘩・・・?
翠斗には「面白いことになるからどっかに隠れてろ」と言われてここにいるけれど……。
何で、喧嘩なんてしてるのよ?
しかも、王蘭高校の制服を着た【桜蘭】メンバー500人を相手にしているのは……たった3人の男。
赤髪に、緑の髪、そして……銀色の髪。
「これくらいでもう終わりか?」
その銀色の髪の男の笑みを浮かべながら戦う姿に、少し見惚れてしまった。
「諒真さん!俺らは屋上に向かう!!北苑たちと協力して耐えててくれ!!」
「俺一人で楽勝だっての!!」
赤髪の男と緑の髪の男は、屋上への階段をかけ上がっていった。