闇桜〜銀色のキミに恋をした〜
「ん……」
額にひんやりしたものを感じ、目を覚ます。
見えるのは灰色の天井。
ここ、どこだっけ…………
首を横に向けて、記憶をたどる。
あ、そうだ。
あたし、倒れたんだ……
じゃあ、ここはどこ?
「目ぇ覚めたか?」
不意に声がして、その方向を向く。
若木諒真がソファーに座って、あたしを見ていた。
「いきなり倒れるからビビった」
「……何で、助けたのよ。放っておいてよかったのに」