闇桜〜銀色のキミに恋をした〜
それを確認し、若木諒真はあたしを離す。
「っぶねー…。お前見つかったら圭太に殺されてたぞ」
「……別に、殺されてもいいし…………」
この苦しみから逃れられるなら、死ぬことくらい怖くない。
「バカか。そんな化粧崩れた顔が死に顔とか死んでも死にきれねぇだろ」
「え、嘘!?」
慌てて目を触ると、手にマスカラがついた。
こんなんで崩れるの!?
今度からもっと水に強いの買おう。
「っていうか……離してよ。あたしのこと憎んでるんでしょ?咲誇さんのところ行きなさいよ」
若木諒真の胸を突き放そうしても、彼の腕力に敵わない。
それどころかますます強く抱きしめられる。
何コイツ……力強すぎ!!