闇桜〜銀色のキミに恋をした〜
そのヤクザたちは、きっと義母の差金であたしを探してるんだ。
でも……この付近を、あいつらが探してる。
そろそろ諦めたかと思ったんだけどな……。
ギュッと唇を噛み締めていると、諒真さんがため息をついた。
「お前さ……今日帰る家あんの?」
「あるに決まってるじゃない」
「あの翠斗とかいう奴が住んでたアパートに、そのヤクザたちが入っていったけど。お前、まさかそこに住んでねぇよな?」
「えっ……!?」
住んでる場所まで、バレてる!?
あそこが見つかったら、あたしはもう家に帰れないじゃない……!!
待ち伏せされているに、決まってるもの……
どうしよう……怖い……。
震える手を握り締め、悟られまいとなんとか恐怖を押し止めようとする。