闇桜〜銀色のキミに恋をした〜
とりあえず、今日は家に帰らない方がよさそう。
また援交でもして寝場所確保するしかないかぁ……。
半ば諦めながら歩きだそうとすると、前に諒真さんが立ちはだかった。
「どいて」
ここにいたら、見つかる確率が増える。
一刻も早く、行かなきゃいけないのに。
「お前さ」
真面目な表情で、諒真さんが口を開く。
「俺ん家泊まる?」
「……はぁ?」
何言ってるの、こいつは。
「行くとこないんだろ?俺の家泊まれよ」
「遠慮しとく」
余計な情けなんてかけないでほしい。
惨めになるだけじゃない。