闇桜〜銀色のキミに恋をした〜
「言っとくけど、援交はやめとけ」
「何でそんなこと言われなきゃいけないの?」
保護者かっての。
ほっといて欲しい。
フンッと鼻を鳴らし、諒真さんをよけて歩こうとすると、次は腕を掴まれた。
「ホテル街にヤクザが張り込んでる」
「……はぁっ!?」
「お前をどうしても家に帰らせるつもりだ」
「そ、んな……!」
それじゃあ……あたしに残された道は野宿だけ?
嘘でしょ……?
茫然としていると、諒真さんに掴まれた腕を引かれた。
「ちょっ……どこ行くの!?」
「黙ってろ。あそこにいる」
「え……」
横目で後ろを見ると、確かにスーツ姿の怪しい男がうろうろしている。
ゾクッと悪寒が走った。