闇桜〜銀色のキミに恋をした〜
▲変えたい▲【諒真side】
《諒真side》
奈緒を引っ張りながら、考えを巡らせる。
さて、どうやってあいつらを追い返してやろうか……。
奈緒は気がついていないけれど、実は尾行してきているのは一人ではない。
少なくとも後ろに2人、左右に2人ずつ。
最低6人はいるってことだ。
そんなこと言ったら震えてる手がさらに震えるから、言わねぇけど。
あいつらをボコるのは簡単だ。
でも奈緒がいたんじゃ、あまり派手に動けない。
ふと道路を見ると、薄暗い路地を見つけた。
……あの手で行くか。
ニヤリと笑い、奈緒を引っ張って方向を変える。
路地裏に連れ込み、背後に奈緒を隠した。
と同時に、ヤクザたちが姿を現した。