闇桜〜銀色のキミに恋をした〜
「バカな男だ。自分から路地に逃げ込むとは」
「その女を渡してもらう」
6人くらいかと思っていたが、15人くらい集まってきた。
こんなに隠れていやがったのか。
「諒真さ……」
「黙って見てろ」
奈緒の震えが一層強まる。
そんなに怖いのか。
「どけっ!!」
殴りかかってきたヤクザを片足で蹴り飛ばす。
……弱くね?
こんなんでヤクザつとまんのかよ。
思っていたより弱いヤクザを次々足だけで蹴散らし、残るは一人のヤクザだけになった。
余裕。
「くそっ……覚えてろ!!」
そいつは武器も持っていなかったのか、悔しそうに走っていった。