闇桜〜銀色のキミに恋をした〜
顔をあげた瞬間、唇が塞がれていたから。
「…ん………!?」
目の前にちらつくのは銀の髪とピアス。
……どう、なってるの?
状況が理解できずに目を見開いていると、塞がれていた唇が自由になった。
「甘いね〜♪もっと食いたい……」
とろんとした目であたしを見つめ、あたしの後頭部を掴む。
どっくん、どっくん、と心臓が鳴って息苦しい。
「ちょ、やめ………っ…」
抵抗する間もなく、またキスされた。
お酒の匂いに頭がクラクラする。
「っ……りょ、うま……さ…………!」
胸を押し返しても効果はなく、もっと強く押し付けられる。
唇が離れたかと思うと、首筋を指でなぞられて。
「っひゃ……!」
色っぽい諒真さんの視線に、戸惑ってしまう。
男とは何度もキスして寝ているはずなのに、諒真さんにされると落ち着かなくなる。
頭爆発しそう…………!!!
もう、耐えられなくなって。
「諒真さん、起きろっ!!!」
バシッと、その頬を思い切り叩いた。