幸せの定義──君と僕の宝物──
翌朝、リュウがゆっくりと目覚めた時には、隣で寝ていたはずのハルの姿はなかった。
リュウが貸した部屋着がキチンとたたまれ、夕べ使ったままだった食器がキレイに洗われ水切りかごに並べられていた。
テーブルの上にはメモが置かれていた。
“昨日はありがとう。帰るね。”
ハルは短いメッセージだけを残して、一人で帰ってしまった。
(一人で帰ったのか…。遠慮しないで起こせばいいのに、変な気遣いやがって…。)
リュウはタバコに火をつけながら、壁に掛けられた時計を見た。
時計の針は、11時を回ったところだった。
(オレ、こんなに寝てたのか…。)
ここ最近、あまりよく眠れていなかった。
夕べは久しぶりに、夜中に目覚める事もなくぐっすり眠り、今朝はやけに体が軽い。
体だけでなく、ほんの少し心まで軽くなっているような気がした。
それがハルのおかげなのか、ただ疲れがたまっていたせいでよく眠れたのかはわからない。
ただ、ハルの言葉も、抱きしめてくれた温もりも、疲れきっていたリュウの心にはとても温かく心地よかった。
(オレ、相当弱ってたんだな…。いくらなんでも18も歳下のハルに抱きしめられて安心するとか…普通に考えて有り得ねぇ…。)
リュウが貸した部屋着がキチンとたたまれ、夕べ使ったままだった食器がキレイに洗われ水切りかごに並べられていた。
テーブルの上にはメモが置かれていた。
“昨日はありがとう。帰るね。”
ハルは短いメッセージだけを残して、一人で帰ってしまった。
(一人で帰ったのか…。遠慮しないで起こせばいいのに、変な気遣いやがって…。)
リュウはタバコに火をつけながら、壁に掛けられた時計を見た。
時計の針は、11時を回ったところだった。
(オレ、こんなに寝てたのか…。)
ここ最近、あまりよく眠れていなかった。
夕べは久しぶりに、夜中に目覚める事もなくぐっすり眠り、今朝はやけに体が軽い。
体だけでなく、ほんの少し心まで軽くなっているような気がした。
それがハルのおかげなのか、ただ疲れがたまっていたせいでよく眠れたのかはわからない。
ただ、ハルの言葉も、抱きしめてくれた温もりも、疲れきっていたリュウの心にはとても温かく心地よかった。
(オレ、相当弱ってたんだな…。いくらなんでも18も歳下のハルに抱きしめられて安心するとか…普通に考えて有り得ねぇ…。)