幸せの定義──君と僕の宝物──
リュウは昼食を母屋で済ませた後も、自分の部屋でぼんやりとしたまま長い時間を過ごした。
小物が無造作に置いてある棚の上に何気なく目をやると、小さなマスコットが目に留まった。
(あ…これ…。)
昔アユミからもらった、紅茶のペットボトルのオマケのマスコットだった。
リュウは埃を被ったそれを手に取り眺めた。
(まだ置いてあったんだな…。)
捨てようと思っても捨てる事ができず、この部屋に残したままロンドンに渡った。
帰国してからも何度となくこの部屋に戻っていたはずなのに、すっかり忘れていた今になって見つけた事を、リュウは不思議に思う。
(昔の恋ともコイツとも、お別れだな。)
リュウは遠い日の片想いの恋の想い出が詰まったそのマスコットを、そっとゴミ箱に捨てた。
小物が無造作に置いてある棚の上に何気なく目をやると、小さなマスコットが目に留まった。
(あ…これ…。)
昔アユミからもらった、紅茶のペットボトルのオマケのマスコットだった。
リュウは埃を被ったそれを手に取り眺めた。
(まだ置いてあったんだな…。)
捨てようと思っても捨てる事ができず、この部屋に残したままロンドンに渡った。
帰国してからも何度となくこの部屋に戻っていたはずなのに、すっかり忘れていた今になって見つけた事を、リュウは不思議に思う。
(昔の恋ともコイツとも、お別れだな。)
リュウは遠い日の片想いの恋の想い出が詰まったそのマスコットを、そっとゴミ箱に捨てた。