幸せの定義──君と僕の宝物──
大人になりたい
翌日。
`ALISON´は事務所のスタジオで、アルバム収録曲のライブ用アレンジなど、ライブに向けての調整をしていた。
休憩中、メンバーたちはコーヒーを飲みながらハヤテの新居訪問の話題で盛り上がる。
「新居祝いは何がいいかな?」
「新婚さんだからなぁ。お揃いの食器とか?」
「掛け時計なんてのはどうだ?時間が来ると人形とかがクルクル動いて音楽鳴るやつ。」
「そんな気を遣わなくてもいいよ。結婚のお祝い、しっかりといただいたから。手ぶらでいいから気軽に来てよ。」
メンバーたちがそんな話をしていると、ずっと黙って聞いていたリュウが、ためらいがちに口を開く。
「あのさハヤテ…一人、連れてっていいか?」
「ん?誰を?」
ハヤテが聞き返すと、リュウはボソボソと答える。
「夏休みにうちに来るって約束だったからさ…昨日から…うちに、来てんだよ。」
「だから、誰が?」
ハヤテは歯切れの悪いリュウの返事に首をかしげて、もう一度聞き返した。
「……ハル…。」
「ああ、姪っ子のハルちゃんか。確かリュウのお姉さんの娘だっけ?」
「まぁ…そうなんだけど…。」
相変わらずゴニョゴニョと小声で答えるリュウを見ながら、トモがニヤニヤしてユウに耳打ちする。
「ユウ、見てみ。リュウ、前ならハルの事、普通に姪っ子って言ったじゃん?でもさっきから聞いてると、1度も言わねぇだろ?」
「そう言えば…。でもなんで?」
`ALISON´は事務所のスタジオで、アルバム収録曲のライブ用アレンジなど、ライブに向けての調整をしていた。
休憩中、メンバーたちはコーヒーを飲みながらハヤテの新居訪問の話題で盛り上がる。
「新居祝いは何がいいかな?」
「新婚さんだからなぁ。お揃いの食器とか?」
「掛け時計なんてのはどうだ?時間が来ると人形とかがクルクル動いて音楽鳴るやつ。」
「そんな気を遣わなくてもいいよ。結婚のお祝い、しっかりといただいたから。手ぶらでいいから気軽に来てよ。」
メンバーたちがそんな話をしていると、ずっと黙って聞いていたリュウが、ためらいがちに口を開く。
「あのさハヤテ…一人、連れてっていいか?」
「ん?誰を?」
ハヤテが聞き返すと、リュウはボソボソと答える。
「夏休みにうちに来るって約束だったからさ…昨日から…うちに、来てんだよ。」
「だから、誰が?」
ハヤテは歯切れの悪いリュウの返事に首をかしげて、もう一度聞き返した。
「……ハル…。」
「ああ、姪っ子のハルちゃんか。確かリュウのお姉さんの娘だっけ?」
「まぁ…そうなんだけど…。」
相変わらずゴニョゴニョと小声で答えるリュウを見ながら、トモがニヤニヤしてユウに耳打ちする。
「ユウ、見てみ。リュウ、前ならハルの事、普通に姪っ子って言ったじゃん?でもさっきから聞いてると、1度も言わねぇだろ?」
「そう言えば…。でもなんで?」