幸せの定義──君と僕の宝物──
次の休みになり、ハヤテの新居訪問の日がやって来た。

お昼頃、ハヤテがトモとタクミを迎えに行き、ユウが車でレナを連れて行くついでに、リュウとハルを一緒に乗せて行く事になった。

お昼前に車で自宅を出たユウとレナは、リュウのマンションに向かいながら、ハルと初めて会う事を楽しみにしていた。

「ハルちゃんってどんな子だろ?」

「リュウに写真見せてもらった。今時の女子高生って感じかな。かわいらしい子だったよ。リュウから聞いた感じでは、普段は年相応ってとこなんだけど、内面はちょっと大人っぽいのかなぁ…。」

「将来はリュウさんのお嫁さんになるの?」

「ハルちゃんの小さい頃からの夢を叶えて幸せにしてやれるのはリュウしかいないから。」



ユウの車がリュウのマンションに到着すると、後部座席にリュウとハルが乗り込んだ。

「ユウ、わざわざありがとな。」

「いや、ちょうど通り道だし。」

「ハル、ユウと奥さんに挨拶しな。」

リュウに促され、ハルははにかみながらペコリと頭を下げた。

「はじめまして、宮原 波琉です。よろしくお願いします。」

「ユウです。こちらこそよろしく。」

「レナです。よろしくね、ハルちゃん。」

いつもよりソワソワしているハルを見て、リュウが笑った。

「なんだ?ハル、緊張してんのか?」

「だって…。いつもはテレビで見てる人達が目の前にいるから…。」

「オレもテレビには出てるぞ?」

「とーちゃんはまた別だもん。ちっちゃい頃から見てる人をテレビで見てる。」

「あ、ハルちゃんの気持ちわかる。」

レナがハルの方を見て笑ってそう言うと、ハルもにっこりと笑った。



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