幸せの定義──君と僕の宝物──
「じゃあ、ハルちゃんには特別なんだね。」

レナの言葉に、ハルは嬉しそうに笑った後、一瞬考えるようなそぶりを見せた。

「でも、ハルがまだ子供だからと思って合わせてくれてるだけなのかも…。いっつも、まだ15だからって言って子供扱いされるし…。」

「んー?ホントにそうかな?試してみる?」

タクミはニヤリと笑って、さっきまでリュウが座っていたハルの右隣に座った。

「メグミさん、ハルちゃんの左隣に座って。」

それから、さっきまでトモが座っていたハルの左隣にメグミを座らせた。

その左隣にはハヤテが座っている。

そして大きなテーブルを挟んで座っているレナには、そのままハルの向かいにいるように言った。

「3人が帰って来るだろ?そうすると、おそらくユウは元のようにオレから見てあーちゃんの右隣に座るよね。」

「まあ、そうなるよね。」

「リュウとトモは自分の座ってた席が空いてないとなると、オレの予想では、あーちゃんの左隣にトモが座ってリュウはそのまた隣に座ると思う。」

「うん。いつもそんな感じだな。端に座るのはいつもユウとリュウだ。」

「だろ?ちょっと、試してみようよ。」

「何を?3人がどこに座るか?」

「いいからいいから。みんなは普通にしてて。あ、メグミさんは絶対ハルちゃんの隣から動いちゃダメだよ!!」

「ハイ……??」

状況がよく飲み込めなかったが、みんなはとりあえずタクミの言う通りにしてみる事にした。


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