幸せの定義──君と僕の宝物──
トモが何度目かの深呼吸をした時、アユミが帰ってきた。
「ただいま。」
「おかえり…。マサキ行った?」
「うん、そこのスーパーでプリンとゼリーの詰め合わせ買って持たせた。」
「そう…。なんか…アユちゃん、ホントにお母さんなんだな…。」
「そうだよ。」
アユミは笑ってバッグに財布をしまうと、マサキの使っていたグラスをキッチンにさげた。
「今日の晩御飯はどうしようかな…。マサキも帰って来ないし…。」
グラスを洗いながらそこまで言って、アユミはハッとして手を止めた。
そして、何事もないふうを装って、グラスの泡をすすぎ落とした。
「トモくんの好きな物、作ろうかな。何がいい?」
「あ…えっと…オムライス…かな…。」
「トモくん、昔からオムライス好きだよね。そう言えば…初めてのデートの時も、オムライス食べたっけ。覚えてる?」
「覚えてるよ。めちゃくちゃドキドキしながら食べてた。」
「ふふ…私も。味がわからなくなるくらい緊張してた。」
遠い日の初めてのデートを思い出して、二人はおかしそうに笑った。
「でもオレは、アユちゃんの作ったオムライスが一番好き。」
「ホント?じゃあ、今日の晩御飯はオムライス作るね。」
「うん。アユちゃん…。」
「ん?」
トモは立ち上がって、キッチンに立つアユミを後ろからそっと抱きしめた。
「二人きりになるの…久しぶりだね。」
「なんか…照れ臭いね…。」
恥ずかしそうに微笑むアユミの頬に口付けて、トモはアユミの耳元で囁く。
「今日…泊まってもいい…?」
「うん…。」
「ただいま。」
「おかえり…。マサキ行った?」
「うん、そこのスーパーでプリンとゼリーの詰め合わせ買って持たせた。」
「そう…。なんか…アユちゃん、ホントにお母さんなんだな…。」
「そうだよ。」
アユミは笑ってバッグに財布をしまうと、マサキの使っていたグラスをキッチンにさげた。
「今日の晩御飯はどうしようかな…。マサキも帰って来ないし…。」
グラスを洗いながらそこまで言って、アユミはハッとして手を止めた。
そして、何事もないふうを装って、グラスの泡をすすぎ落とした。
「トモくんの好きな物、作ろうかな。何がいい?」
「あ…えっと…オムライス…かな…。」
「トモくん、昔からオムライス好きだよね。そう言えば…初めてのデートの時も、オムライス食べたっけ。覚えてる?」
「覚えてるよ。めちゃくちゃドキドキしながら食べてた。」
「ふふ…私も。味がわからなくなるくらい緊張してた。」
遠い日の初めてのデートを思い出して、二人はおかしそうに笑った。
「でもオレは、アユちゃんの作ったオムライスが一番好き。」
「ホント?じゃあ、今日の晩御飯はオムライス作るね。」
「うん。アユちゃん…。」
「ん?」
トモは立ち上がって、キッチンに立つアユミを後ろからそっと抱きしめた。
「二人きりになるの…久しぶりだね。」
「なんか…照れ臭いね…。」
恥ずかしそうに微笑むアユミの頬に口付けて、トモはアユミの耳元で囁く。
「今日…泊まってもいい…?」
「うん…。」