幸せの定義──君と僕の宝物──
ユウは売店で買ってきたジュースのペットボトルのキャップを開けてストローを挿し、レナに差し出した。

「ほい。」

「ありがと…。」

どんな時も、ユウは優しい。

いつでもレナの事を一番に考えてくれる。

(ユウ、優しいな…。昔も優しかったけど、どんどん優しくなってく気がする…。ホント、いい旦那様…。)

レナは、ユウと結婚して良かったとしみじみ思いながら、ストローに口をつけてジュースを飲んだ。

「美味しい!」

「それなら良かった。」

ユウも缶コーヒーのタブを開けてコーヒーを飲んだ。


それから、忘れないうちに冷蔵庫の食材の話をして、ユウが買ってきたパズル雑誌が意外と面白かった事や病院の食事の時間の事など、他愛もない話をした。

「ユウ、私がいない間の食事、大丈夫?」

「あぁ…。昨日は遅かったから冷蔵庫にあるもの適当に食べたけど…。時間ある時はちゃんとするよ。」

ユウはレナの手を握って優しく笑う。

「心配性なんだな、レナは。こんな時まで、オレの心配しなくていいんだよ。」

「だって…。」

「大丈夫だから。まぁ…寂しいけどな。」

「私も…。早く帰りたい…。」

レナはユウの手をギュッと握り返した。

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