幸せの定義──君と僕の宝物──
ずっと浮いた話のなかったハヤテが、弟の結婚式を終えて地元から東京に帰った途端、“結婚する”と言い出した。
ハヤテの話によると花嫁のメグミは、お互いを想い合っていたのに、ロンドンに行くために泣く泣く別れた初恋の女性なのだそうだ。
「オレとレナも10年も離れてたけど…ハヤテは12年も離れてた彼女の事、ずっと好きだったんだって。彼女もずっとハヤテの事を待ってたらしい。」
ユウはレナの手をギュッと握り直し、感慨深げにそう言った。
「ハヤテさんもメグミさんも、すごく一途なんだね。」
「お互いにすごく好きだったのに、彼女と別れてまでロンドンに行ったんだな、ハヤテは…。絶対に途中で投げ出さないって、そんだけの覚悟でヒロさんについてきたんだ。」
「なんか、ハヤテさんらしい。」
レナの歩幅に合わせてゆっくりと歩きながら、ユウは遠い日の若かった自分を思い出す。
すぐそばにいるのに、想いを伝える事もできないままレナへの恋に焦がれていた。
レナに幼なじみとしてしか見てもらえない事がつらくて、ちょっとしたきっかけで、大切にしていたレナを傷付けてしまった。
その罪悪感に耐えきれなくて、レナへの想いを断ち切る事ができなくて、逃げ出すようにレナのいないロンドンへ渡った。
ハヤテの話によると花嫁のメグミは、お互いを想い合っていたのに、ロンドンに行くために泣く泣く別れた初恋の女性なのだそうだ。
「オレとレナも10年も離れてたけど…ハヤテは12年も離れてた彼女の事、ずっと好きだったんだって。彼女もずっとハヤテの事を待ってたらしい。」
ユウはレナの手をギュッと握り直し、感慨深げにそう言った。
「ハヤテさんもメグミさんも、すごく一途なんだね。」
「お互いにすごく好きだったのに、彼女と別れてまでロンドンに行ったんだな、ハヤテは…。絶対に途中で投げ出さないって、そんだけの覚悟でヒロさんについてきたんだ。」
「なんか、ハヤテさんらしい。」
レナの歩幅に合わせてゆっくりと歩きながら、ユウは遠い日の若かった自分を思い出す。
すぐそばにいるのに、想いを伝える事もできないままレナへの恋に焦がれていた。
レナに幼なじみとしてしか見てもらえない事がつらくて、ちょっとしたきっかけで、大切にしていたレナを傷付けてしまった。
その罪悪感に耐えきれなくて、レナへの想いを断ち切る事ができなくて、逃げ出すようにレナのいないロンドンへ渡った。