やっぱり、好き【短編】



寒いと思ったら、ちらほらと雪が降り始めていた。

コートやマフラーも意味がない。私の心が一番寒いから…


静かに地上に舞い降りた雪は一瞬で跡形もなく溶けた。


せめて、いっそ樹と過ごした記憶も雪みたいに溶けてしまえば、こんなに哀しい想いをする事もないのだろうか…


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