俺様 何様 王子様ッ!?


「まもなく離陸いたします。」




アナウンスの声が、すごく遠くに

聞こえる。







「おっ、飛んだみたいだね。・・

・真・・・大丈夫?」




飛んだ?


飛んだ。




「飛んだァァーッ!!!」



「真・・・うるさい。」



「キャーッキャーッキャーッ!!

しっ、死ぬぅー!!」





「うちのスタッフが信じられない

とでも?」




へ?





うちの?







「昌んちって航空会社なの?」




「これ、皐月家のプライベートジ

ェットなんだけど・・・」





ぷらいべーとじぇっと?







「昌んちの飛行機ってこと?」




「そ。ってか、Aクラスは みん

なプライベートジェットで行った

んじゃないかな?」



そういや


お客さん・・・


あたし達と昌のボディーガードさ

んだけだ;





なんか・・・




庶民の立場ないな・・・





「真、外見てごらん?」




外?





「うわぁー・・・キレイ・・・」



そこには


昼過ぎの



紅の世界が広がっていた。



「どう?飛行機もいいでしょ?」






あたしは


紅の世界にすっかり心を奪われて

しまっていた。
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