▽恋愛屋はコチラから▽

「主は、そこに書いてあることを基本として活動しております。」


チラシに目を落とすと、

「なぜ…俺のとこに?」

素朴な疑問を口にする。


「なぜ?……なぜでしょうか」


「はぁ??」


「なぜと言われれば、そこにあなたがいたから…ですかね?」


ニコリと笑う津辻。

そういや、この人俺の目の前に現れてからずっと笑ってんな…

「すきなひと…すきだったひとならいるけど……」


「今告白されたから問題ない…と?」


うっ……


言葉に詰まる。


「断りでもしたら警察に突き出されるかもしれないんだから、断る事などありえないだろ、と?」


「そう………だよ………………」


ぽそりと呟くように答える。


「そうですね…じゃあこれでどうでしょう?
例えば、彼女が他言できないくらいにアナタを愛すようになる…とか?」


「え…」


なんだそれ……

相田の頭の中はもうパニックで何がなんだか追いつけない。


「簡単に言うと、あなたのことが好きすぎてお金なんてどうでもいい。お金よりあなたになる。ってことです。」


なんだか、よくわからないけど。


「よくわからないけど……そうなれば俺は遥に警察に突き出されることも、金を請求されることもなくなるってことか?」


「ええ、まあ、そういう事ですね」


津辻は手袋をいじりながら答える。


なんだよ、それ……


「なんだ…それ、














最高じゃないか」








津辻が、クッと笑った気がした。
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