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「たのむよ…たのむよ津辻さん
警察とか、金とか、考える必要ないくらい遥と愛し合えるようにしてくれ…」
「それでは、契約完了ということでよろしいでしょうか?」
津辻は手をスッと相田に差し出すとニコリと笑った。
「あ、ああ。いい。いいから。」
その手をぐっと握ると、相田はすがるような目を見せた。
「それでは、私はあなたの恋を追炎いたします…」
「…は?」
イントネーションのおかしさにくびをかしげていると、後ろからけたたましい音が鳴り響いた。
ドンッドンドンッ
「翔!!開けてよぉ……グスッ」
涙で震える遥の声がする。
思わず振り返っていた相田が津辻に目を向けると、もうそこに人影はなかった。
「本当に…大丈夫なんだろうな」
握りしめる拳に汗が滲む。
ああ、もう。
人間って、
なんて欲望に忠実なんだーーーー