▽恋愛屋はコチラから▽
「は…るか?」
右手に持ってるものはなんだ。
なぜ、そんなモノを俺に向けている。
「金でなら、あなたをつなぎとめれると思って…だけど、わからなくて…
最後の砦だと思って、あなたに気持ちを伝えた…」
あなたは、答えてくれたの
ウットリと相田の上で包丁を撫でる遥。
「嬉しかった…結婚の時までずっととっておこうって思ってた処女をあなたに捧げた…
幸せだった。
体とお金でやっとあなたを繋ぎとめれた気がした……」
だけど。
「あなたは私で満足しなかった。また、一晩の快楽に身を委ねるみたいに毎晩毎晩毎晩毎晩!!!!!!」
遥は包丁を振り上げると相田の右手を切りつけた。
「はるか!!やめてくれ、悪かった…悪かったから…っ」
痛みに顔を歪める相田は
遥の後ろに立っている人影に目を奪われる。
「津辻……さん」
たすけて
そう手をさし伸ばす。
「時間を、時間を止めてくれ!!お願いだから…」
必死の訴えに津辻はクスリと笑う。
「相田さん。私ははじめに説明しましたよ、あなたと私のみの場合、時間が止まる。と。」
次は、左手を遥に刺される。
「殺される…殺される、助けてくれぇ!!!」
涙でグシャグシャになった顔。
切り傷からドクドクと流れる赤黒い血。
ああ………
「美しい…」
津辻はウットリと眺めている。