BLUE‐PRINCE




「あーおーいっ!」



ご機嫌に歩いてきたのは……母さん。


中学の卒業式とは違い、満面の笑みだ。



「卒業式にプロポーズだなんて、新たな伝説作っちゃったね~!ね、蓮央!」


「あぁ。生意気だな、ったく」



父さんも笑って歩いてきた。


そして僕の頭をくしゃりと撫でる。



「ま、かっこよかったけどな?なぁ海利」



そう言って父さんが振り向いた先には…………



「……別に、こんくらい普通じゃねーか」



白に近い金髪。


整った顔。


朱架と出会ったあの日……朱架を呼んでいた人だ。



「お父さん!来てくれたんだね!」



朱架の目が輝く。



「当たり前だろ、愛娘の卒業式だぞ」



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