BLUE‐PRINCE




車が動き出す。



・・・物凄い、スピードで。




──ヴォォォンッ!!



車とは思えない轟音が響き、急発進した父さんの愛車。


ガクンと体が揺れる。



「うっわ!?」



父さんが後ろによろけた。



「ごめん父さん、この車潰れるかも」


「やめろ!!頼むから!!!」



そんな必死の懇願も、耳に入らない。


あるのは朱架の笑顔だけ。



待ってて、朱架。



今から、君の手を握りに行くから。





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