BLUE‐PRINCE
自動ドアが開くのを待つのももどかしく思いながら、静かな待合室に駆け込む。
受付の人に、早口で問いかけた。
「すいません、南朱架の病室は……」
「南さんですか?えーと…407になります」
「どうも」
407を目指し、エレベーターに乗り込む。
……早く。
早く。
ゆっくりと上昇していくそれに、苛立ちを覚えた。
──チンッ
途中何人かの人にエレベーターを止められたけれど、なんとか目的の階に着いた。
自分でも驚くくらいのスピードで全力疾走し、本当は走ってはいけない病棟内を駆け回る。
407、407……
407がない。
どこに行ったんだ、407。