BLUE‐PRINCE



「葵くん、奏多だよ〜!」



朱架が自慢げに僕を見上げる。


そんな顔されても…。



「良かったね、朱架……。奏多が問題無く生まれてきてくれて」


「うん!未熟児でもないみたいだしね!……葵くん、抱っこしてみる?」



そう言って持ち上げられた奏多は、とても小さい。


泣きもせずにすやすやと眠っている奏多が……可愛く見える。


朱架から奏多を受け取り、抱き上げた。



「わ、葵くん、首支えないと」


「あ、そっか」



慌てて首に手を添え、支えてやる。


抱いてみると、意外と重い奏多。


新生児は……確か、3000gが平均だっけ。


奏多は3024gだった気がする。



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