BLUE‐PRINCE
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僕は、朱架が『好き』なのか…………?
ぼんやり、屋上で空を見上げながら考える。
そもそも『好き』がわからない僕にとって、恋とか愛が分かるわけがない。
母さんに説明されても、ピンと来ないわけで。
父さんに聞かないと分からないのかな……。
でも帰ってくるのは来週だし。
それまで、自分で考えるしかない。
壁にもたれていると、後ろから足音が聞こえてきた。
たぶん、朱架だ。
軽く振り返って声をかける。
「朱……」
「あ、先客」
その子と、僕の声が重なった。
来たのは朱架ではなかった。
栗色の髪をふわふわさせた、まさしくクラスの男子が『可愛い』と言いそうな子。
背は高く、モデルのような印象だ。