BLUE‐PRINCE
盛り上がっている女子たちの机の前に立ち、名前を思い出す。
確か、今野さん、だっけ。
「今野さん」
「へっ!!?」
長い髪をお団子に結った今野さんが、ものすごいスピードで振り返った。
「みみみ、南君!?何か用っ!?」
「少し教えて欲しいことがあるんだけど」
「な、何かなっ!?」
なぜか顔を真っ赤にしながらしどろもどろで答える今野さん。
その隣にいる女子の視線も泳いでいる。
意を決して、聞いてみた。
「……『好き』って、どんな感じ?」
「・・・え?」
きょとんとする2人。
顔を見合わせ、頬を赤らめた。
「す、好き、かぁ……」
「ドキドキして、きゅんきゅんして、幸せ?みたいな……?」
「…………」