BLUE‐PRINCE
秋の色に染まった、校舎裏。
そこは、告白する男女の出会いの場。
いつもならロマンチックであるべきはずのその場所は……不穏な空気が漂っていた。
黄色や赤の葉が落ちているそこに立っているのは……朱架じゃなかった。
金髪の、男たち。
人数は十数人というところ。
僕に気づいたのか、そのうちの1人が振り返った。
「やっと来たのか、南葵」
不敵に笑う男。
タバコをくわえて僕を眺めている。
ヤンキーというやつか……
くわえていた煙草を捨てて踏みつけ、リーダー的な男はククッと笑う。
「お目当ての女ならここにはいないぞ」
「……朱架に何をした?」
「別に何も?少し拉致っただけ」
拉致った……?
ということは、学校内に朱架はいないということか…