BLUE‐PRINCE
「この女の知り合いか?」
「あれじゃねぇ?アイツらが殺るとか言ってた、南葵。あの人の命令でさ」
「はぁ?アイツら、しくったのかよ!!」
ヤンキー達の目が鋭くなる。
今にも殴りかかってきそうな勢いだ。
「葵くん…来ちゃだめ、だよっ……!」
涙声で、朱架が叫ぶ。
手足を男たちに押さえつけられていて動けないらしい。
体には無数のアザがある。
怒りが、ふつふつと沸いてくる。
「朱架……」
「何なんだよてめぇ!!」
耐えきれず足を進めると、ヤンキーたちが僕の前に立ちはだかる。
「どいて」
そいつをどかして歩み寄ると、朱架の隣に座っている茶髪の男が僕に目を向けた。
「お前が南葵か」
「朱架を返せ」
「……ここに来て、生きて帰れると思ってんのか?」
「やめてっ……葵くんには何もしないで!!」