BLUE‐PRINCE


「玲奈……玲奈は、これが狙いだったのか?」


「そうだよ?南くんが怪しまないように下駄箱に手紙を入れたのも私、コイツをいじめていたのも私。ぜーんぶ、私!」



楽しげに、声を上げて笑っている。


朱架いじめていたのは……玲奈?



「どうして朱架をいじめた?どうしてこんなことをした?……何が、狙いなんだ?」



怒りで声が震える。


殴りたい衝動に駆られながらも、必死でそれを抑えた。


顎に人差し指を当てて考え込む玲奈。



「うーん、そうだなぁ…。この際だから教えてあげるよ。全部を……ね」



彼女は、朱架の髪を掴んだまま話し出した。




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