BLUE‐PRINCE




「結局、母さんは死んだ。私が5つのときだった。悔しくて、悲しくて。たくさん泣いたのを覚えてる」



ギュッと、拳を握り締める玲奈。


それだけで、彼女の怒りや悲しみが、嫌と言うほど伝わってくる。


でも…………



「それは、朱架のせいでも僕のせいでもない。恨む相手が違うんじゃない?」


「……っざけんな!!」



玲奈が叫ぶ。


目に、涙をいっぱいためながら。



「母さんが殺されたのは……こいつの父親のせいだ!!こいつの父親が、そのときの【龍嵐】の総長なんだ!!」



……時が、止まったかと思った。


朱架の親が…【龍嵐】の元総長?



「北苑海利…こいつの父親が、ちゃんとその男を止めていれば……!!母さんは死なずに済んだのに!!」


「っあぁっ!!」



玲奈が朱架を髪を引いて持ち上げ、彼女は顔をしかめた。



「こいつをいじめてもいじめても、心は晴れなくて。憎くてたまらなかった!!父さんの唯一の心の拠り所だった、母さんを殺したのは……お前の父親だ!!!」



───パンッ!!



顔を真っ赤にさせながら、朱架を殴る玲奈。


朱架は、床に倒れてしまった。


僕は……なんて言えばいいのか分からない。


でも、やるべきことは一つ。

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